私が現時点においてその存在を確認している中将棋資料をまとめました。
『中将棋全集』(松田正一)
中将棋の家元を名乗り、故大山康晴名人や故灘蓮照九段とも親交があったといわれる松田正一氏が昭和52年に記された中将棋の定跡書。これまでに存在が確認されている中将棋関連書物としてはもっとも時代が新しい。
定跡以外の部分では『中将棋の指し方』の記述内容と符合する部分が多く、たとえば、
などがあげられる。
著者・松田氏がルール解説部を書くにあたり、『中将棋の指し方』を参考にしたのはまず間違いないであろう*。従ってこの本のルール解説部は、「指し方の一解釈」としてとらえた方がよい。
この本はあくまで定跡書として評価すべきである。
2001/11/15追補
その後生前の松田氏を知る方からうかがったところによると、松田氏は中将棋の指南を施すとき、『中将棋の指し方』を盤の傍らに置いていらっしゃったそうです。