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目次
四世名人 (元禄4年)
五代大橋宗桂
(1636〜1713)

2.興隆期 (家元)
(3) 手鑑28番


大橋本家が四代で絶えそうになったときに、宗看は実子の宗銀を養子に差し出して、五代宗桂を名乗らせた。五代宗桂は元禄4年(1691)、56歳で宗看から名人を嗣いでいる。

『象戯作物』 百番を献上したのはかなり早く、寛文9年(1669)、五代将軍綱吉の頃である。これはのちに 『将棋手鑑』 の名で開板され、それが通称となった。

五代宗桂は、21番で初めて龍の追い回しを試み、この28番では斜め龍追いという易しい趣向手順を編み出した。

さらに49番では斜め金追いという趣向手順も初めて披露し、「詰めの問題」 である詰将棋に 「遊び心」 を加味したのである。