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四世名人(元禄4年)
五代大橋宗桂
(1636〜1713)

2.興隆期 (家元)
(4) 手鑑97番


五代宗桂は初めて玉方不成を試みている。 しかも、一局に詰方の不成も取り入れた双方不成の1号局である。 96番は双方飛車不成、この97番は双方角不成の作品である。

3手目の2八飛を同角不成と取るのが、のちに打歩詰に誘致するための玉方の伏線手。

5手目の4四角不成は9手目に4三歩と打つための回避手筋である。 玉方角不成の効果は22手目の6四同角不成になって現れ、24手目に6三歩を打てなくしている。

この双方不成も 「遊び心」 の一つかも知れない。