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四世名人(元禄4年) 五代大橋宗桂 (1636〜1713) |
2.興隆期 (家元) (5) 手鑑31番 「遊び心」 は詰手順だけでなく、持駒趣向にも現れている。 31番に持駒が 「飛角金銀桂香歩」 一枚ずつの作品を置き、そのあと32番から38番まで持駒が 「飛・角・金・銀・桂・香・歩」 各一枚のが並んで、39番は 「持駒なし」 となっている。 この一連の作はシリーズ趣向のはしりと言える。 さらに『将棋手鑑』は玉位置にも趣向が凝らされている。 江戸時代の古図式は1頁に1題の問題が刷られているが、五題宗桂はその見開きの頁で玉が必ず対称位置になるように問題を並べた。 この玉配置趣向が、のちに 「無双」 や 「図巧」 で全格玉配置へ発展して行くのである。 |