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作者不知

3.興隆期 (在野)
(4) 大矢数 巻頭


无住僊良という人が編纂した101局の作品集 『象戯大矢数』 の巻頭を飾る問題作である。

馬が鋸状に引いて行き、2七の桂を途中図って取って戻ってくる、いわゆる 「馬鋸」 の1号局である。

なお、3六馬まで引いたときに7二歩合ををして呼び戻し、これを17回繰り返して歩が17枚余る391手詰という解答が古来から伝えられているが、この作品の上に書かれた注書きに「凡そ四百手になるような歩の捨合をすることなかれ」とあるので、85手詰が作意であろう。 つまり「原形復帰型無駄合」という問題提起をした作品でもある。