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贈名人 伊藤看寿 (1719〜1760) ★飛遠打ち反復角移動(69手詰) |
5.最盛期(クライマックス) (7) 図巧1番 いよいよ伊藤看寿の登場。 看寿は三代宗看の末弟で、年齢が十三歳も離れている。 幼いときに父の二代宗印が亡くなったので、兄の宗看に育てられ、その跡継ぎとして元文元年(1736)、18歳のときから御城将棋に出た。 宝暦4年(1754)に八段に昇り、翌年 『象棋奇巧図式』 百番を献上した。 看寿は子供の頃から詰将棋に天賦の才能を示し、すでに13歳にして 「図巧」 の巻末の図(これが611手詰の「寿」を指すのかどうか疑問だが・・・)を作ったと伝えられる。 「図巧」 と言えば、その最高傑作と言われるのが第1番。 飛車の遠打ちに飛車合を繰り返して玉方の1六角を5六まで運び、収束での9二歩打ちを可能にする。 その卓抜した構想と見事な駒捌きで、古今の名作と賞賛されている。 |