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目次
八段
八代大橋宗桂
(1715〜1774)

6.最盛期(エピローグ)
(2) 大綱48番


大綱48番は遠角に角不成を加えた構想作

9手目に、もし4四角と打つと3三歩合をされ、2二角、2一玉、3三角成の空き王手を2八龍と取られて詰まなくなる(角の打ち場所が5五から7七までは同じ)。 ところが玉方龍の横に8八角と打つと、3三合なら先ほどの2八龍ができなくなるため、同飛と取らざるを得なくなるのである。 飛車や角の遠打ちは宗看や看寿が既にいくつか作ってはいるが、本作のような意味付けのものは初めてである。

このあと、この龍を2二角から空き王手で取るのだが、8八角不成として、のちに8七歩が打歩詰にならないようにする伏線手となっているのも面白い。