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御七段目 十代徳川家治 (1737〜1786) |
6.最盛期(エピローグ) (3) 攻格65番 八代将軍吉宗の孫の家治はつとに将棋を好み、政治向きは田沼意次にまかせ、二代宗印や三代宗看、八代宗桂などを召し出しては対局を楽しんだという。 晩年には九代宗桂を相手に作物に熱中し、天明4年(1784)に 『象棊攻格』 百番を完成している。 家治公の作風は家元の献上図式に比べれば大らかではあるが、かなりの水準だと言える。 中でも厳しい創作条件である盤面曲詰が5局もあるのが目を引く。 この御65番は三角形の市松模様。 手順よりもその遊び心が床しい。 |