初期配置について知る


下の図はみなさまもよくご存知の、現代将棋における駒の初期配置図です。

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現代将棋の場合、最前列に配置されている歩の半分が初期の状態では浮き駒になっています。
このことを図で表してみたのが下です。これは初期配置の状態において、各マス目にいくつの駒が利いているかを色別に塗り分けたものですが、歩の配置されている七段目に利き駒0の地点が多いことにご注目ください。

(図1) 各地点にいくつ駒が利いているか(現代将棋編)
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どの駒も利いていない
1つの駒が利いている
2つの駒が利いている
3つの駒が利いている
4つの駒が利いている


このため現代将棋では、攻めに入る前にまず前線の守りを固めるという作業がどうしても必要になってきます。

では中将棋ではどうでしょうか。上と同じ要領で作成した下の図をご覧くださいませ(スペースの都合上、6〜12段目のみの表示にしてあります)。

(図2) 各地点にいくつ駒が利いているか(中将棋編)
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十一
  十二



どの駒も利いていない
1つの駒が利いている
2つの駒が利いている
3つの駒が利いている
4つの駒が利いている
5つの駒が利いている
6つの駒が利いている
7つの駒が利いている
8つの駒が利いている
9つの駒が利いている


「銅将」以外の駒すべてに足がついていることがおわかりいただけるかと思います。
先ほどの現代将棋の例では、前線の中央付近に守りの弱い地点がありましたが、この中将棋の例ではそうした死角らしい死角がまったく見あたりません。

つまり中将棋の場合、初期配置の段階で既に鉄壁と呼べるほどの堅い守りが形成されているのです。


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